痛いところだけ施術しても改善しない理由|慢性痛の本当の原因【札幌市西区琴似/柔道整復師が解説】

こんにちは!

じんぼ

札幌市西区の琴似じんぼ整体院、院長の神保です。

こんなお悩みはありませんか?

・マッサージで痛いところをほぐしてもらっても、すぐ戻ってしまう
・整骨院で腰や肩を施術しているのに、なかなか楽にならない
・痛い場所は分かっているのに、なぜ良くならないのか不思議
・施術を受けた直後は楽だけど、数日で元通りになる

「痛いところを揉んでもらえば楽になる」と思っている方は多いのではないでしょうか。実際、痛みがある場所を押されると「効いている感じ」がしますよね。

しかし、慢性的な痛みの場合、痛いところだけを施術し続けても根本的な改善につながらないことが少なくありません。むしろ、痛みのある場所は「結果」であって、「原因」は別の場所にあることがほとんどなのです。

今回は、なぜ痛いところだけの施術では改善しにくいのか、そして本当に見るべきポイントはどこなのかについて、臨床経験をもとにお伝えします。

この記事でわかること:慢性痛の多くは「痛い場所=原因の場所」ではありません。筋肉の硬さや骨格の歪みは、神経や内臓、ファシア(筋膜)の問題が表面化した「結果」です。痛みの根本にアプローチするには、全身のつながりを評価することが大切です。

痛い場所は「原因」ではなく「結果」

痛い場所=原因ではない|筋肉の硬さは「結果」です

腰が痛いとき、多くの方は「腰の筋肉が硬くなっているから痛いのだ」と考えます。肩こりなら「肩の筋肉が凝り固まっているから」と思うでしょう。

確かに、痛みのある場所を触ると筋肉が硬くなっていることが多いです。しかし、ここで重要なのは「なぜその筋肉が硬くなっているのか」という視点です。

筋肉が硬くなるのには理由があります。それは、神経系からの「防御命令」が出ているからです。身体は何らかの問題を感知すると、その部分を守るために周囲の筋肉を緊張させます。これは身体の防御反応であり、筋肉の硬さ自体は原因ではなく「結果」なのです。

筋肉の硬さや骨格の歪みは、神経・膜システムからの「防御命令」や「引き込みテンション」の結果として現れます。原因を残したまま結果だけをほぐしても、身体は再び同じ状態を作り出します。

骨格の歪みについても同様です。骨がひとりでにズレることはありません。骨の周囲にあるファシア(筋膜)が引っ張ることで、結果的に骨格が歪んで見えるのです。

この仕組みを理解すると、「痛いところを揉んでも戻ってしまう」理由が見えてきます。硬くなった筋肉をほぐしても、硬くなる原因(神経系の命令や内臓の問題など)が残っていれば、身体は再び同じパターンで筋肉を緊張させるのです。

内臓の疲労が腰や肩に影響する仕組み

「腰痛と内臓に何の関係があるの?」と思われるかもしれません。しかし、臨床の現場では腰痛の背景に内臓の影響があるケースが非常に多いのです。

これには神経のつながりが関係しています。脊髄から出た神経は、内臓へ向かうルート、筋肉や血管へ向かうルート、そして筋膜などの結合組織へ向かうルートに分かれます。これらは同じ脊髄レベルでつながっているため、内臓に負担がかかると、同じ神経ループを通じて筋肉も影響を受けるのです。

【内臓と筋肉の神経ループ】
脊髄から出た神経は
①内臓ルート(交感神経幹→腸や胃へ)
②筋肉ルート(交感神経幹→筋肉・血管へ)
③結合組織ルート(筋膜などへ)
の3つに分かれます。これらは同じ脊髄レベルで連動しているため、胃腸の負担が腰の筋肉の緊張として現れることがあります。

例えば、食べ過ぎや飲み過ぎで消化器に負担がかかると、その情報は迷走神経を通じて脳に伝わり、脳圧や硬膜の緊張を高めます。その結果、首や腰の筋肉が硬くなることがあります。

じんぼ

実際の施術でも、お腹側(内臓側)の緊張が強い方は、背中や腰の筋肉が遠心性収縮で過剰に緊張していることが多いです。前面が縮むと、バランスを取るために後面が引っ張られる仕組みです。

このような場合、いくら腰の筋肉をほぐしても、内臓の問題が解決しなければ同じループで緊張が戻ってきます。「施術を受けた直後は楽なのに、数日で元に戻る」という方は、このパターンに当てはまることが少なくありません。

「戻り」が早い場合、施術が足りていないのではなく、痛みを引き起こしている「ループ」が断ち切れていない可能性があります。どこが本当の原因かを見極めることが重要です。

ファシアのつながりが全身に影響する

筋膜(ファシア)のつながりで痛みが広がる

身体の中には「ファシア」と呼ばれる結合組織が全身に張り巡らされています。ファシアは筋肉、臓器、神経、血管などあらゆる組織を包み込み、それらを連結させています。

ファシアはコラーゲンとエラスチンという繊維で構成されており、身体の動きに応じて伸び縮みします。しかし、このファシアに問題が起きると、離れた場所にまで影響が波及することがあります。

例えば、腰のファシアは背中、お尻、脚にかけてつながっています。そのため、腰に痛みがあっても、実際の原因はお尻や太ももの裏側にあることも珍しくありません。腰痛の本当の原因について詳しく解説した記事でもお伝えしていますが、痛みの場所と原因の場所は一致しないことが多いのです。

ファシアは全身でつながっているため、腰の痛みの原因が足首や股関節、あるいは横隔膜にあることもあります。痛い場所だけでなく、身体全体のつながりを評価することが大切です。

また、加齢によってファシアの性質は変化します。若い頃はコラーゲンが豊富で、しっかりとした矯正テクニックが効きやすいのですが、年齢を重ねるとエラスチンの割合が減少し、より優しいアプローチが適していることもあります。

慢性痛の多くは、炎症ではなく血流が滞る「鬱血」が原因になっています。ファシアに老廃物が溜まり、血液やリンパの流れが悪くなることで、痛みや重だるさが続くのです。

横隔膜の機能低下が肩こり・腰痛を引き起こす

横隔膜は呼吸をするための筋肉として知られていますが、実はそれだけではありません。横隔膜は腰椎、肋骨、内臓、そして脳を包む硬膜とも連結しており、身体の「圧」をコントロールする重要な役割を担っています。

私たちの身体には、胸腔(肺がある空間)、腹腔(お腹の空間)、骨盤腔(骨盤内の空間)という3つの「圧」が存在します。横隔膜はこれらの圧を連動させて調整する、いわば「圧制御装置」なのです。

ストレスや姿勢の崩れ、内臓の疲労などで横隔膜の動きが悪くなると、全身の圧バランスが乱れます。すると呼吸が浅くなり、血液やリンパの循環が滞り、腰痛やだるさを引き起こすことがあります。

【横隔膜機能低下と肩こりの関係】
横隔膜がうまく働かないと、呼吸を補うために首の補助筋(胸鎖乳突筋・斜角筋など)が過剰に使われます。その結果、首や肩の筋肉が常に緊張状態となり、慢性的な肩こりにつながります。

首や肩のこりがなかなか取れない方は、首や肩自体の問題ではなく、横隔膜の機能低下が背景にあるかもしれません。首はほぼ例外なく「結果」であり、内臓(特に肝臓や心臓周り)の緊張や横隔膜の問題から来ていることが多いのです。

慢性腰痛がなかなか改善しない理由についても同様で、局所だけを見ていては根本的な解決につながりにくいのです。

全身のバランスを評価する施術の考え方

では、慢性的な痛みに対してどのようなアプローチが必要なのでしょうか。当院では、1つの症状に対して複数の視点から評価を行います。

内臓の状態、関節の動き、脊髄レベルの問題、交感神経幹の緊張、硬膜の状態、そしてファシア(筋膜)のつながり。これらすべてを確認し、「どこが悪くて、今の症状が出ているのか」を見極めることが重要です。

じんぼ

施術で大切にしているのは「ループを見つけて断つ」という考え方です。痛みを引き起こしている悪循環のどこかを断ち切ることで、身体は本来の状態に戻りやすくなります。強く揉むことが目的ではなく、身体が自ら回復する邪魔をやめることが施術の本質だと考えています。

施術の効果は10日〜2週間程度持続することが多いです。月に2〜3回の来院で十分な方がほとんどです。「戻り」が早い場合は、施術の量ではなく、見立てのピントがずれている可能性を考えます。

「痛いところを強く押してほしい」というご要望をいただくこともありますが、原因が別の場所にある場合、痛いところを刺激し続けることはかえって回復を遅らせることがあります。身体が「なぜそこを緊張させているのか」を読み解き、その原因にアプローチすることが大切です。

痛い場所を強く刺激し続けると、身体は「攻撃されている」と認識し、さらに防御反応を強めることがあります。慢性痛には優しいアプローチが適していることも多いです。


参考文献

Langevin HM, et al. Connective tissue fibroblast response to acupuncture: dose-dependent effect of bidirectional needle rotation. J Altern Complement Med. 2007;13(3):355-360.

Bordoni B, Zanier E. Anatomic connections of the diaphragm: influence of respiration on the body system. J Multidiscip Healthc. 2013;6:281-291.

Stecco C, et al. Fascial components of the myofascial pain syndrome. Curr Pain Headache Rep. 2013;17(8):352.


札幌市西区で慢性痛にお悩みの方へ

当院では

  • 柔道整復師の国家資格
  • 整形外科・接骨院・慢性腰痛専門院での臨床経験
  • 痛い場所だけでなく、全身のバランスと働きを評価する視点

をもとに

「なぜこの痛みが続いているのか」
「どこを整えると楽になりやすいのか」

を分かりやすくご説明しながら施術を行っています。

「どこへ行っても良くならなかった」
「原因が分からず不安だった」

そんな方こそ、一度”痛いところだけを見ない視点”で体をチェックしてみてください。
札幌市西区で、慢性的な腰痛や肩こりにお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

じんぼ

初回限定キャンペーンも行っているので、慢性痛でお悩みの方はぜひご連絡ください。